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梅雨から夏場にかけて、串本のカセ釣りではイワシエサを使った釣りをすると、トンでもないのが当たってきます。
筆者は2013年6月から串本のカセ釣りにハマって通いまくってますが、2013年から2014年では、梅雨から夏場はとにかくグレがよく釣れるし、元々がグレ釣り師(上物師)であることから、当時はグレばっかり釣ってました。笑
余談になりますが、筆者の「グレ釣り師としてのカセ釣りのグレ釣りの所見」を少し書いておこうと思います。
串本のカセで筆者がグレ釣りにのめり込んだのは、ここでは「デカいグレ」が、高頻度で釣れるからです。磯のフカセ釣りでもグレに関しては相当に鍛え、人一倍学習、研究してきた経験があるので、普通にグレ釣りを楽しむだけで良かったら、別にカセ釣りでグレ釣りをやらんでも良かったと思うし、「普通」と呼ばれるもので満足、納得できるなら、磯釣りをそのまま続けていた方が簡単だし楽だったとも思います。
また、串本カセでのグレ釣りと言えば「ペレットエサのグレ釣り」ですが、筆者はペレットのグレに関しては、さほど興味は無いし、実際そんなに数を釣ってもいません。(9年の釣行歴でペレグレに関しては累計釣果3、400枚程度と思う)
串本のカセ釣りのグレ釣りにおいて筆者が詳しいのは「アオサのグレ釣り」、それに「イワシエサのグレ釣り」です。この二つのグレ釣りは大型(45cm以上)率が異常に高い(アオサの釣りも発見当時は驚異的な大型率だった)ので強く興味を惹かれたし、磯釣りの頃から「良型(大型)だけを狙って釣る事はできないか」というのはライフワークとして取り組む研究テーマにしてたわけで、それぞれの釣りは、やってみて「(ヒントを)見つけた」と、思いました。
で、「見つけた」を確信に変えるためには「数」が必要で、ペレットでのグレ釣り(定番の釣り)を楽しむ余裕は無かったわけですね。(今でも余裕も興味も無いです。笑)
500円玉程度に付けたアオサの塊、あるいはイワシの一匹付けで、そんなデカいサシエに突撃して来るグレはやる気の塊みたいなグレで、道具を落したりサシエを小さくしないと寄っても来ないグレ(いわゆるスレッカラシ)とは全くの別物のようにも感じます。
まあ、そんなドデカいグレでも、レッドゾーンの釣りでは「最弱のターゲット」ですが・・・笑
そりゃそーと(閑話休題)
カセ釣りレッドゾーンの釣り具
梅雨から夏場にかけて、イワシエサのフカセ釣りでデカいヤツを狙う釣りを当研究所では「カセ釣りレッドゾーンの釣り」と呼んでます。
どんな魚が釣れるのかは、前項をご覧いただくとして、5キロも6キロもあるイズスミや、10キロのブリ、それにクエは13キロのクエを写真ではお見せしてますが、実際は3、4キロのモノが多い、と言ってもクエはすごい歯をしてますからね。なので、ここらのターゲットにぶち切られずに愛竿のレッドゾーン(限界手前の弧)を演出しようと思ったら、5号や6号のハリスでは出来ないです。
仕掛けは、大物狙い、あるいは底物狙いの釣りで12号前後のハリス(フロロの通し仕掛け)が無難だし、グレ狙い(上物)でも、外道で当たってくる中型のイズスミ(3キロ程度)や大型真鯛(4キロサイズを2ヒロ半で釣った経験もある)などなど、こう言うのが「高頻度で」当たってくるので、通常の「グレ釣り仕掛け」では厳しいとなります。なので、グレ狙い(上物)とは言え、5号から6号程度のハリス(フロロの通し仕掛け)が無難です。
大事なことは、ブチ切られずにレッドゾーンの演出が出来るラインの号数をまずは考えて、それに合わせてロッド、リールを揃えるという事です。(偉そうに書いてますが、こういう考え方でもブチブチ切られます。笑)
レッドゾーンで使用するロッド
筆者は好んで磯竿を使いますが、最近流行のイワシエサの青物釣りで使用するロッドで十分勝負が出来ると思います。
というのは、2017年までは、通常の青物の道具では止めきれない一撃(大半が、上物では7キロ越えの巨大イズスミ、底物では20キロオーバーの巨大トビエイ)なども高頻度で当たってきましたが、ここ最近は、イズスミも巨大なヤツでも5キロクラスがメインになった(大きくても3、4キロが主流になってきた)し、底で当たるオバケのようなエイ(大半がこれ)もそんなに厳しいヤツは少なくなったし、この釣りのチャレンジャーの諸氏は冬場に青物をシッカリ釣ったりして道具も手に馴染んでいることなどもあるので、特にレッドゾーン用のロッドを揃える必要はなく、通常の青物用のロッドで相当な勝負が出来るようになっていると考えてます。
要するに、魚は厳しいのが少なくなりつつある傾向がある上に、実践者の技術的なレベルが全体として上がっているのでは無いかという事です。
完全フカセの釣りがメインなので上写真のような構えで釣る事が多いですが、最近では、上物に関してはウキフカセで釣るようにしてます。
ウキフカセはカセ釣りでは特殊な釣りなので後述しますが、真鯛の完全フカセに使うロッドで、具体的には、海上釣り堀の青物用ロッドがレッドゾーンの釣りの上物用には最適で、底物狙いは、飲ませ釣りに切り変えたりすることもあるので、青物用の船竿が扱いやすいように思います。
レッドゾーンで使用するリール
カセ釣りレッドゾーンの釣りは、基本仕掛けが「完全フカセ」の仕掛けです。
ただ、完全フカセの仕掛けと言っても、梅雨から夏場に掛けてのエサ取りが大量発生する期間の釣りですから、エサ取り対策が、ほぼ100%必要になってきます。
猛烈にやる気があるエサ取りが水面下約3mまでで猛威を振るっている中、その下にいるデカいのの口元にサシエを届けようと思ったら、単純ですがオモリを使う必要があります。
青物釣りでも、針上矢引くらいの所に3号から5号くらいの割玉オモリを使う事がありますが、やり方はこれと同じで大丈夫です。
上動画のように、こんなエサ取りの中をサシエを通さなければいけないわけです。オモリ無しではさすがに厳しいです。(オモリの使い方については、別項で釣り方の件で詳述します)
さて、
カセ釣りレッドゾーンの釣りは、基本的に、
- 地(丘)寄りのカセで
- (マグロの)小割の網に付いた魚を狙う
このスタイルが基本です。
このため、
- 水深が深くないポイントがほとんど
- 小割銀座になっている場所が多い(隣の小割と距離が近い)
- 水深が無いので、小割の網の底から海底までも距離が無い
何が言いたいかというと、魚がデカいからと言って、走らせてやり取りが出来る釣りでは無いという事です。
「走られても30mが限界」とそれくらいに思って良いです。「50m走られたらまず取れない」と思っても良いです。(よっぽど運が良けりゃ、話は別ですが)
要するに、リールに巻く糸巻量は100mも巻いておけば、それで良いという事です。なので、底物では2000番クラスの両軸リール(12号150mのラインキャパ)、上物ではスピニングでもOKで、4000番から5000番(5号から6号が100mのラインキャパ)で十分にやれます。(番手はシマノのリールの番手で表現してます)
上物も両軸リールを使うなら、ラインキャパだけ考えれば小型の両軸リールになりますが、この場合、完全フカセの釣りのためフロロを巻きこむと、ドラムが小さ過ぎるため、糸癖がかなり激しくついてしまう事になります。(トラブルが増えます)
糸癖を出来るだけ避けるという部分では、石鯛リールくらいの中型の両軸リールが良いですが、この場合は、下巻きのラインを入れておけば、そういうリールでも十分に使えます。
また、上物については狙うタナが深くても9mから12m程度で、このくらいのタナにオモリ付きの仕掛けを入れるとなると、道糸はナイロンでも事は足ります。なので、スピニングリールの使用も、この釣りでは十分に通用します。
さて、次項では、釣り方やコツ、などについて、色々と述べていこうと思います。
この釣りをガンガンやりたい方は当コラムは繰り返して読まれることを推奨としておきます。
当コラムは連載物です。目次は以下です
- コラム・カセ釣りレッドゾーンのすすめ ~その1・ターゲット~
- コラム・カセ釣りレッドゾーンのすすめ ~その2・ロッドとリール~(現在地)
- コラム・カセ釣りレッドゾーンのすすめ ~その3・釣り方と考え方~
- コラム・カセ釣りレッドゾーンのすすめ ~その4・ウキフカセ~