目次
串本のカセのグレは、数、型ともに申し分ないレベルの釣りが展開できます。
通常の「グレ釣り」と言えば、磯釣りの上物の釣りで、エサもオキアミを使いますが、串本のカセのグレ釣りはオキアミは全くと言って良いほど使用しません。
メインのエサは「ペレット」で2013年以降で「アオサ」も併用して使用されるようになりました。
オキアミのグレ釣りと比べて何が違うのか?
磯釣りの人には興味深い所だと思いますが・・・
ウキ釣り
ウキ釣りのメイン仕掛けです。
磯のグレ釣りと決定的に違うのは、
- 棒ウキを使用するところ
- ウキの号数が1号から3号と、非常に重い仕掛けで釣るところ
などです。
(磯釣りも最近は、棒ウキを使う人も増えて来たみたいですが・・・。重たいオモリで深く狙う場合も、あるっちゃありますが・・・)
メインのサシエサのペレットが練エサで、エサ自体に、そこそこ重量があるため、「フカせる」と言う感覚とは、少し違うと言えます。
オキアミを使ったグレ釣りの場合は、仕掛けは「寝かせる(斜めに入れる)」感覚が大事になりますが、ペレットのグレ釣りは、仕掛けを「立てる」方が得策になります。
なので、棒ウキを使った、標準的な遊動仕掛けが勝るし、ウキ釣りでグレを狙う場合は、この仕掛けが定番で落ち着きました。
また、図ではラインは「2号から3号」としてますが、良型で数が釣れるので、道糸は3号(最低でも2.5号)の使用がお勧めです。
もちろん2号でも50㎝のグレは取れますが、2号は耐久力の点で物足りないです。
一般的にグレ釣りで使用される2号や1.7号くらいの道糸の場合は、30cmのグレなら30枚釣っても、どってこないと思いますが、串本大島の湾内で釣れるグレは平均で1キロ(40㎝)だし、アベレージ1.5キロ(約45㎝)の良型と、10枚くらい勝負すると、2号以下のラインの持っている強度は半減すると思うくらいで、ちょうど良いです。それが実現するだけポテンシャルがポイントにはあります。
重たい仕掛けでタナをキチっと取る釣りなので、細い道糸を使用する理由もないし、ロープの横を釣ったりする場合もあるので、貝が当たれば2号は直ぐに切れます。
まあ、しかし、グレは細い道具で良型を取り込んで胸を張るターゲットでもあるので、あえて「道糸は2号から3号」としてます。
ウキフカセ
串本大島のカセのグレ釣りは、梅雨から初秋にかけてがメインの釣期になるので、エサ取りが半端なく凄いです。
この場合のエサ取り対策の特効薬が「アオサ」で、アオサの場合は、ウキフカセの釣りも有力と思います。
ウキはBや3Bの軽いウキも試したし、潮が二枚潮になった時は沈め釣りなどもやってみましたが、いずれも釣れるのは釣れました。
ただ、平均的に当たるタナが9mから12mと、ちょっと深いので、1号の丸玉オモリが乗る負荷のウキが最も使いやすいと言う所で落ち着きました。
棒ウキの釣りに比べると円錐ウキの釣りは、仕掛けが少し斜めに入るので、ウキフカセの方が食わせやすいタイミングなどもあるし、逆もあります。
なので、棒ウキ釣りの道具とセットで準備されるのが良いと思います。
アオサをサシエに使用する場合は、ハリスにBかG2くらいのガン玉を打つのがキモです。
アオサは非常に軽いエサなので、打たないとタナがボケる感じがあるし、打った方が食い込みは良いです。
同じ理由でハリスを矢引くらいに短くするのも試しましたが、釣れないことは無いですが、少し食いが渋いです。これは、サスペンド感の演出に欠けるし、食い込みの際の抵抗が大きすぎるかも・・・です。
ズボフカセ
カセ釣りなので、足元の竿下を釣るのも有力です。
推奨のロッドは3mくらいの長さで、穂先が柔らかく、胴がシッカリしているロッドがお勧めです。
アタリは穂先にダイレクトで来るので、ロッドキーパーに掛けておくか、尻手を付けてないと、よそ見をしてたら、道具が飛んでいきますから、ここは注意が必要です。
短めのロッドが良いのは、カセに近い所(カセの陰)を釣れるのと、取り回しが良いので、3mくらいのロッドが使いやすいです。具体的には海上釣り堀用の真鯛用のロッドなどが良いです。
また、早朝や潮変わりのタイミング(特に満潮の潮止まり)で、グレがマキエに反応して浮くことがあるので、この場合はズボ仕掛けが釣りやすいです。
参考動画
串本大島カセ釣り研究所のYouTubeチャンネルにグレ釣りの仕掛けの解説動画ありますから、ご覧ください。
グレ釣り仕掛けの説明(棒ウキ)
グレ釣り仕掛けの説明(円錐ウキ)
まとめ
いずれの仕掛けでも相当な数が釣れますから、出来れば、それぞれに対応できるように、竿は3本くらいはカセに持ち込みたいところです。
ポイントは、あまり細い道具は使わないことと、アオサの場合は、ハリスにガン玉を打つって事です。
「ペレットのグレ釣り」は、「酒かすのアイゴ」、「ホンダワラのイガミ」と並んで、和歌山の三大ご当地釣法です。
ぜひ、楽しんでくださいね。